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第23回インテリア雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社Kagusuki、更新担当の中西です。

 

~小さな家に“大きな余白”をつくる~

 

狭い、凸凹、梁が低い…制約まみれの間取りほど、オーダー家具の出番。ここでは、収納効率×動線×デザインを同時に上げる設計のコツと、2025年の注目トレンドを紹介します。

1|“収納率より回遊率”の発想へ

  • 壁一面の収納=正解とは限らない。動線のカーブを残すと“片付ける気持ち”が続く。

  • 扉は引き戸で通路幅を削らない。下レールなしだと掃除がラク。

  • 奥行きは浅く、数を増やす:文庫は160mm、A4は320mm…物の標準寸法に寄せるとスッキリ。

2|ミリで効く“現場ディテール”

  • 巾木よけ10〜12mmコンセント逃げの化粧蓋、梁欠きの目地合わせ。

  • 可動棚の最下段は固定にして横揺れ防止

  • 脚の位置を“掃除ロボの通り道”に合わせる。

3|色と素材の“温度”を合わせる ️

  • 床が濃い×壁が白なら、中間色(オーク系)でグラデーションを作る。

  • 金物は黒 or 真鍮で引き締め。取っ手ひとつで空間の“成熟度”が変わる。

  • 突板×無垢の賢いミックス:面は突板で安定、角や手掛けは無垢で触感UP。

4|2025トレンド 7選

  1. “軽やかな黒”:細いアイアン脚と黒染色突板でモダンに

  2. 曲線天板:楕円・ボート型で回遊性と会話がなめらかに。

  3. 石×木のハイブリッド:天板をセラミック/石、脚を木で。耐久と温もりの両立

  4. ケーブルマネジメント内蔵:配線見せない=生活の質が爆上がり。

  5. 防汚マット塗装:子ども&ペットのいる家で大人気。

  6. サステナブル材:FSC認証、リサイクルウッド、国産広葉樹の再評価

  7. モジュール造作:引越し対応の“分解できる造作”。住み替え時も一緒に持っていける

5|“隠す/見せる”の配分で生活感をコントロール

  • 生活頻度の高い物=見せる(半開放)重く見える物=隠す(扉/引出し)

  • たとえば本棚:最上段は背の高いアート本を見せ、目線ゾーンは雑多な本を扉内へ。

  • キッチン背面は家電ポケット+扉で朝だけ開くという運用も。

6|ワーク&キッズの“時間割家具” ⏰

  • 可変デスク:親の在宅ワーク→子どもの勉強に“切替”。配線は天板後ろで着脱容易に。

  • 絵本棚は前面表紙見せで自発的に手が伸びる。高さは年齢×10cm+10cmが目安

7|実例:梁下2000mmのリビングを救う

ビフォー:既製の収納が当たって入らない/圧迫感。
プラン:梁下にL型の薄型収納(D240)+コーナーにRカット、カウンター上に間接照明
アフター:視線が抜けて部屋が広く見える。座る位置が増え、会話が増えた

8|見積もりの“読み方”

  • 材種・仕上げ・金物品番が明記されているか。

  • 据付・運搬・養生・下地補強の有無をチェック。

  • 保証とメンテ:塗装再仕上げ・蝶番調整の対応方針を確認。
    → 不明点は遠慮なく質問。丁寧に答える工房は、仕事も丁寧です

9|長く仲良くするための“誓い”

  • 熱い鍋は鍋敷き、濡れたコップはコースター

  • 子どもが傷をつけてもOK。それが家の年輪。気になる時は補修すればいい。

  • 年に一度、家具にオイルを塗る日を作る。家族のイベントに

10|オーダーの第一歩(テンプレ配布イメージ)

  • 要望シート:サイズ/用途/収納物/色/雰囲気

  • お部屋の写真3枚:正面・斜め・天井/梁

  • 好きな家具のスクショ:5〜10枚
    これで初回相談が最短ルートに。メールでもオンラインでもOK

11|まとめ

オーダーメイド家具は、狭さや不便を“魅力”に変える道具
家の欠点を消すのではなく、個性として整えるのが設計の醍醐味です。
あなたの“困った”を聞かせてください。ミリ単位の工夫で、部屋は驚くほど気持ちよくなります✨